- 2017-1-6
- 雑談

人類史上最強の金持ちとして有名なマンサ・ムーサ王。よく長者版付けランキングで1位になって話題になります。どんな人物だったのか、彼の逸話が凄すぎるのでまとめてみました。
マリ帝国の王。
保有していた資産は現在の通貨に換算して4000億ドル(49兆円)と言われています。
2015年の日本の国家予算が96兆3420億円。
半分以上を個人の資産として保有していたということになります。
桁が大きすぎていまいちどれくらい凄いのかが分かりにくいので、一般サラリーマンの年収に換算してみました。
23歳から働き出して、65歳で定年するとして、平均年収1兆1600億円。
月給96億円。
日給42億円。
時給5億円。
分給830万円。
秒給13万円。
息を吸って吐いたら手元に26万円ある計算です。
土日休み残業なしで計算しています。
すごい単純に計算しましたけど、お金はお金があるとこに集まります。使った額や稼いだ額が循環していたことを考えると、動いたお金は総資産の比じゃないでしょうね。
マンサ・ムーサすごすぎる。
何でこんなに金持ちになったのか
マリ帝国の場所は、現在のナイジェリアからセネガルにかけてのサハラ砂漠の南らへん。
ニジェール河を中心とした土地に栄えていたのがマリ帝国です。
領内では多くの黄金が発掘され、その排出量は当時の世界の産金の半分以上。
その金と、岩塩・布地・奴隷をサハラ砂漠を越えた先の北アフリカと公益し、国はとても豊かに。
しかし、歴史的にはそんなに長く続いた帝国ではありませんでした。
創始は1235年、滅亡したのは1645年。
その間、マンサ・ムーサとその後代、マンサ・スレイマンの時代が最盛期と言われています。
14世紀後半からの王はそんなに賢くなかったらしく、次々と従属国が離反。
南北から好戦的な民族の侵略にあい、大打撃を受けます
その後は小国家として細々と続いていましたが、ついに滅亡してしまいます。
マンサ・ムーサの凄すぎるエピソード
メッカ巡礼の寄り道でカイロに訪れた際、莫大な量の金を無償でばら撒きカイロの金の価値が暴落。
カイロではその後10年以上に渡ってインフレーションが続いたそうです。
インフレとは、お金に対して物価の価値が高くなることで、お金の価値が低くなる現象です。
インフレが起こると現代の経済でも止める手段はなく、自然に収まってくれるのを待つしかないという恐ろしい状態です。
あんまりたくさんばら撒くもんだから、帰りは逆にお金を借りなければならなかったんだとか。
何考えてんだこの王様・・・。
言い伝えによると、この時の旅にはものすごいたくさんの従者を連れて行っていて、臣下60,000人と奴隷12,000人がいたと言われています。
その12,000人の奴隷全員に1本ずつ金の延べ棒を持たせていたそうです。
王としてのマンサ・ムーサ
成金ボンボンの大金持ちの浪費家みたいなイメージが付きやすいマンサ・ムーサですが、王としてはかなり評判の高い人物だったようです。
ちなみに「マンサ」とは「王の中の王」と言う意味。
敬虔なイスラム教徒であり、臣民の声を広く取り入れた聡明な王であったとか。
彼が建設したトンブクトゥという都市は瞬く間に経済、学問、文化の中心地となり、訪れた人からは黄金都市と呼ばれていました。
彼がいつ亡くなったのかについては様々な説が飛び交い、未だによく分かっていません。
人類史上長者番付
◆人類史上長者番付(氏名、推定資産額、生存年)
1 マンサ・ムーサ 世界の産金の半分以上 1280~1337
2 カエサル 4兆6000億ドル 前63~後14
3 神宗(北宋6代皇帝) 世界のGDPの30% 1048~1085
4 アクバル(インド) 世界のGDPの25%支配 1542~1605
5 ジョセフ・スターリン GDPの9.6% 1878~1953
6 アンドリュー・カーネギー 3720億ドル 1835~1919
7 ジョン・D・ロックフェラー 3410億ドル 1839~1937
8 アラン・ルフス 1940億ドル 1040~1093
9 ビル・ゲイツ 789億ドル 1955~
10 チンギス・ハーン 領土 1162~1227
1位はマンサ・ムーサ。2位にカエサル、三位に神宗など、やはり歴史上の人物が上位を占めています。
ていうか、カエサルの資産4兆6000億ドルって、マンサ・ムーサの4000億ドルを遥かに超えてませんか?
この疑問に対してTIME誌は「マンサ・ムーサの正確な富を測る術はない」と返答。
恐るべしマンサ・ムーサ。
ジョセフ・スターリン、アンドリュー・カーネギー、ロックフェラーはアメリカの「金ぴか時代」の代表選手ですね。
南北戦争後のアメリカですさまじい経済成長を遂げた時代のことです。
1900年代代表はやはりMicrosoftのビル・ゲイツ。
それでも何とか9位に食い込むぐらいです。
いや、人類史上ランキングで9位ってすごいんですけど・・・。
現代はグローバル化も進み、極めて熾烈な競争社会と言われています。
格差は広がる一方ですが、上は上で平均化していると考えられます。
持つものと持たざるものが二極化していく中で、上と下がそれぞれ平均化しているのかも。
中間がいないみたいな。
21世紀はマンサ・ムーサを超える金持ちは現れるんでしょうか。